マーケットインパクト・コストを理解しよう!

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こんにちは!当ブログのトレーディングコーチを務める「琴乃葉つむぎ」です!

今日は、取引コストの1つ「マーケットインパクト・コスト」を解説していきますね!

琴乃葉つむぎ

マーケットインパクト・コストとは、大量の取引を行うことによって市場価格が変動し、その結果として生じる取引コストのことです

小口トレーダーにとっては、取引コストは「取引手数料」のみと思われているかもしれませんが、大口トレーダーの方々はマーケットインパクトによって生じるコストが、無視できない程大きいことを知っています。

この記事を読んで、マーケットインパクトとは何なのか?を理解して、トレードの知識を深めていきましょう!

目次

マーケットインパクトとは何か

マーケットインパクト(Market Impact)は、トレーダーが取引を行うことによって引き起こされる、市場価格への影響のことです。

琴乃葉つむぎ

つまり、マーケット(市場への)インパクト(衝撃)という事ですね

注文が大きいほどマーケットインパクトは大きくなり、その注文が価格に与える影響は大きくなります。

例えば、ある投資家が非常に大量の株式を購入すると、その銘柄は急激に上昇しますよね。

そして、マーケットインパクトによって発生するコストを「マーケットインパクト・コスト」と言います。

これは、その銘柄を買う過程で価格が上昇してしまい、平均取得単価が引き上げられることにより発生するコストです。

また、大量の指値注文により、購入する意思が他のトレーダーにバレてしまい、価格が自分にとって不利に動いてしまう事もマーケットインパクト・コストと言えます。

マーケットインパクトと大口トレーダー

では、「マーケットインパクト」は誰にとって大切なのでしょうか。

答えはもちろん「大口トレーダー」です。

大規模な投資家や投資ファンドは、自分たちの取引がマーケットインパクトを引き起こすことをよく理解しています。

そのため、彼らはしばしば自分たちの取引を複数の小さな取引に分割するなど、マーケットインパクトを最小限に抑える戦略をとります。

小口トレーダーは、マーケットインパクトを避けようとする大口トレーダーを上手く利用する必要がありそうですね。

マーケットインパクトと2つのコスト

マーケットインパクトによって発生するコストは流動性消費コスト取引情報流布コストの2つに分類することができます。

流動性消費コスト

これは、大量の取引によって市場の価格が変動し、その結果として発生するコストです。

「マーケットインパクト」はこの流動性消費コストを大きくする可能性があります。

成行き注文時に発生するコストです。

取引情報流布コスト

これは、取引に関する情報が市場に広がることで発生するコストです。

たとえば、大口トレーダーが大量に売り出した情報が市場に知られてしまった場合、他の人たちはその情報を基に取引を行い、結果として価格が下がる可能性があります。

指値注文時に発生するコストです。

琴乃葉つむぎ

「マーケットインパクトコスト = 流動性消費コスト + 取引情報流布コスト」 ってことだね!

マーケットインパクトの計測方法

それでは、どのようにして「マーケットインパクト」を計測するのでしょうか。

これは、ちょっと難しいかもしれませんが、基本的には「取引前の価格」と「取引後の価格」の違いを見ることで計測します。

これにより、大口トレーダーの取引が市場の価格にどれだけの影響を及ぼしたかを把握することができます。

また、板の厚みと自分が出そうとしている注文数を比較することで、流動性消費コストを予測することはできそうですね!

マーケットインパクトとリスク管理

リスク管理も「マーケットインパクト」にとって重要な要素です。

たとえば、大口トレーダーが一度に大量に売り出した場合、価格が急激に下がるかもしれません。

このような大きな価格変動はリスクとなるため、取引量を調整したり、時間をずらして取引を行うなど、リスクを管理する戦略が求められます。

また、流動性を無視したあまりにも大きい成り行き注文は、フラッシュクラッシュを引き起こしてしまう恐れもあります。

自分のだす注文がどの程度のマーケットインパクトを与えるのかは十分に検討するべきです。

マーケットインパクトコストを最小限にする方法

マーケットインパクトコストを最小限に抑えるためにはいくつかの方法があります

取引量を分散する

一度に大量の注文を出すのではなく、注文を分散して小さな取引に分けることで、マーケットへの影響を抑えることが可能です。

例えば100枚の成行をしたい場合は、10秒おきに10枚ずつ成行をするなど工夫をすると良いでしょう。

取引のタイミングを考慮する

市場の流動性が高い時間帯に取引を行うことで、マーケットインパクトコストを抑えることができます。

通常、市場が開いた直後や閉じる直前よりも、その間の時間帯の方が流動性が高いです。

執行アルゴリズムトレーディングを使用する

アルゴリズムトレーディング(自動化された取引)は、その時の板などの情報によって取引のタイミングや量、回数を最適化し、マーケットインパクト・コストを抑えるのに役立つツールです。

最良板に出た注文だけを高速で成行するステルスオーダーや、複数の価格に指値を並べるレイヤリングオーダーなど様々な執行アルゴリズムが存在しています。

特殊注文を使用する

徐々に注文を出すアイスバーグオーダーなどがあります。

注文を少しづつ板に乗せることで、取引情報流布コストを小さくすることができます。

まとめ

マーケットインパクト・コストは、自分の注文が価格に影響を与えることによって、結果的に生じるコストのことです!

自分の取引量が大きくなるにつれて、マーケットインパクト・コスト大きくなります。

資産が増えるほどトレードが難しくなると言われている理由は、マーケットインパクト・コストが主な要因と言えるでしょう。

今のうちに自分の注文が、価格にどれほどの影響を与えるのか常に意識してトレードする癖をつけておきましょう!

琴乃葉つむぎ

マーケットインパクト・コストは、大口トレーダーなら誰でも理解しているよ!

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