こんにちは!当ブログのトレーディングコーチを務める「琴乃葉つむぎ」です!
今日は、相場操縦の一種である「ウォッシュトレード」について学んでいきましょう。
ウォッシュトレードは、自分で自分の注文を約定させることだよ!
取引の水増しを目的としている場合がほとんどで、こういった銘柄ではウォッシュトレードに気付いていない善良なトレーダーが餌食になる可能性が高いです。
この記事を通して、ウォッシュトレードの知識を身につけ、悪意のあるトレーダーから資産を守りましょう!
ウォッシュトレードとは何か
ウォッシュトレードとは、同じ人が買い手と売り手になって、自分自身(または共謀者)に株や仮想通貨を売買することを指します。
例えば、自分の売り注文を自分自身で買う行為がウォッシュトレードですね!
このような取引は、通常、価格を意図的に上げたり下げたり、取引高を水増しするために行われます。
これにより、リスクを負うことなく取引のボリュームや価格を操作することが可能となります。
規制が難しい仮想通貨の世界では、ウォッシュトレードが日常的に行われており、問題視されています。
ウォッシュトレードの特徴
ウォッシュトレードの特徴は、「一見、大量の取引が行われているように見える」ことです。
しかし、実際には資金の移動はなく、単に株や仮想通貨が売り手から買い手に移るだけなのです。
これにより、取引量が増え、その仮想通貨が活発に取引されているかのように見せることができます。
ウォッシュトレードの法的な側面
ここで注意したいのは、ウォッシュトレードは違法とされていることです。
なぜなら、これは市場の価格を人工的に操作する行為であり、他の投資家を誤解に導く可能性があり、違法行為である相場操縦に該当するからです。
そのため、発見された場合には厳罰に処せられることがあります。
ただし、仮想通貨市場では規制が進んでおらず、野放しにされている状況です。
ウォッシュトレードの影響
ウォッシュトレードの一番の問題は、市場の価格が本当の供給と需要に基づいていない点です。
取引高の水増しにより、市場に活気があるかのように見えますが、実際には新たな資金や資産が市場に入ってきているわけではありません。
これは市場の透明性を損ない、信用を失わせる可能性があります。
また、一般の投資家が誤った情報に基づいて投資判断を行う可能性もあります。
ウォッシュトレードとNFTトレード
ウォッシュトレードは仮想通貨の市場でも問題になっています。
例えば、NFT(非代替可能トークン)の市場でウォッシュトレードが行われることがあります。
NFTはデジタルアートや音楽などをブロックチェーン上で所有するためのトークンで、それぞれが一点ものであるため価値を持ち、2021年頃から人気に火が付きバブル状態となりました。
しかし、その一点ものの価値を人工的に上げるために、自分で自分に対して取引を行い、取引量を増やすウォッシュトレードが行われることがあります。
これはNFTの価格を不自然に高騰させ、市場全体の価格を歪める可能性があります。
そのため、投資家はNFTの価値が本当にその価格相応であるのか、それともウォッシュトレードによって人工的に価格が上げられているのか、注意深く見極める必要があります。
実際にCryptoPunkという最も有名なNFTでは、ウォッシュトレードが行われた痕跡が見られました。
ウォッシュトレードの例
NFTトレード以外にもウォッシュトレードは、さまざまな場面で悪用されます。
相場操縦
たとえば、ある人が自分で所有する株を、自分自身に高い価格で売ることで、その株の価格が上昇しているかのように見せかけることができます。
そして、他の投資家がその情報を見て、その株に投資をするかもしれません。
しかし、実際にはその価格上昇は人工的なものであり、本当の価値とは違うのです。
悪質な仮想通貨取引業者
ユーザーを増やすために取引所自身がウォッシュトレードを行い、人気のある取引所を演出することがあります
顧客の資金を持ち逃げ、または悪用する目的で取引所を作り、ユーザーが集まったところで資産を持ち逃げするといったことも理論上は可能という事は理解しておきましょう。。
怪しい取引所は、非常に危険なので避けるよう普段から注意しましょう。
取引所のユーザーランクを上げる
仮想通貨取引所では、一定期間の取引量によって手数料が割り引かれるシステムを採用しているところがあります。
このような取引所では、取引量を水増しユーザーランクを上げるために、ウォッシュトレードを行う自動売買システムが多く稼働している可能性が高いです。
取引所側として、自身の手を汚すことなく取引高を水増しできる事になります。
これにより、善良なユーザーが直接的に不利益を被るわけではありませんが、取引所の取引量水増しには注意しましょう。
ウォッシュトレードの見抜き方
ウォッシュトレードを見抜くためには、取引の背後にある「本当の意図」を理解することが大切です。
たとえば、ある商品の取引量が急に増えた場合、それはウォッシュトレードの可能性があると警戒するべきです。
また、取引のパターンが自然でない場合や、一部の取引者が大量の取引を行っている場合も同様です。
ウォッシュトレードとアルゴリズムトレーディング
アルゴリズムトレーディングとは、プログラムを使って自動的に取引を行う方法です。
一部の人は、これを使って機械的にウォッシュトレードを行い取引高を稼いで、その取引所のユーザーランクを上げたりすることもあります。
手数料が無料の銘柄を使えば、実質リスクを負うことなく取引量を稼ぐことができます。
ウォッシュトレードの防止策
ウォッシュトレードを防止するためには、まず、取引所や監督機関が取引の監視を強化することが必要です。
ただし、仮想通貨市場では、規制が追いついておらず見逃されている状況です。
また、投資家自身も自己教育を通じてウォッシュトレードを見抜く力を養うことが大切です。
ウォッシュトレードから資産を守る方法
最後に、ウォッシュトレードから自分の資産を守るためには、情報を正しく理解し、自分自身で判断する力が必要です。
何かおかしいと感じたら、その商品に投資するのを避けることも一つの手段です。
特に、ウォッシュトレードを行う自社で行うような取引所には注意しましょう!
最悪の場合は、資金を持ち逃げされる可能性もありますからね。
まとめ
ウォッシュトレードは、自分自身(または共犯者)間で売買することで、市場に活気があるように見せかける「相場操縦」の一種です。
仮想通貨の世界では、日常的に行われており、トレーダーは情報を正しく理解し、自分自身で判断する力が必要です。
ウォッシュトレードは、注意深く市場を観察すれば察知する事ができます。
ウォッシュトレードが行われているマーケットは、健全とは言えません。
このような市場では、善良なトレーダーが食い物にされる可能性が高いので、注意が必要ですね!