こんにちは!当ブログのトレーディングコーチを務める「琴乃葉つむぎ」です!
今日は「ランダムウォーク理論」についての話をしましょう。
ランダムウォーク理論とは、「価格変動は完全にランダムで予測不可能だ!」っていう考え方だよ。
もう少し、踏み込んだ内容を勉強したい方は読み進めてみましょう!
ランダムウォーク理論とは何か
ランダムウォーク理論は、金融市場の価格変動についての一つの見方で、その未来の価格変動は完全にランダムで予測不可能であるという考え方です。
つまり、ある時点の価格が次の時点の価格に影響を及ぼさないということだね。
具体的には、例えば株価が上昇した後に必ず下降する、または下降した後に必ず上昇する、というパターンは存在しないという考え方なんだ。
これは、市場にはすべての利用可能な情報が既に反映されていて、新たな情報がランダムに発生するため、価格の動きもランダムになる、という考えに基づいているよ。
ランダムウォーク理論と効率的市場仮説
ランダムウォーク理論は、効率的市場仮説(EMH)と密接に関連しています。
EMHもまた、市場の価格は全ての利用可能な情報を反映しており、したがって個々の投資家が市場全体を上回るリターンを得るのは困難である、と主張しているからだよ。
市場が完全にランダムウォークではないということの証明
実は、市場が完全にランダムウォークではない、ということを証明するいくつかの研究が存在するんです。
その中でも、特に有名なものとして、「A Non-Random Walk Down Wall Street」という著書があります。
これは、Andrew W. LoとA. Craig MacKinlayという経済学者によって書かれた一連の論文をまとめたもので、ランダムウォーク仮説に挑戦しています1。
彼らの最初の論文「Stock Markets Do Not Follow Random Walks: Evidence from a Simple Specification Test」では、ランダムウォーク仮説を検証するための統計的テストを開発しました。
具体的には、ジオメトリック・ブラウニアン・モーションモデルとストキャスティック・ボラティリティを用いて、分散の推定がサンプリング間隔に対して線形であるという事実を利用したのです2。
また、ランダムウォーク仮説の検証には一般的に次の3つのステップが含まれます3。
- 最初に、資産価格がランダムウォークに従って進化すると仮定し、適切な確率的モデルを選択します。
- 次に、資産価格に見られると予想される統計的な特性を定義します。
- 最後に、資産価格が期待される特性を示すかどうかを検証します。
このような手法を用いてランダムウォーク仮説を検証することで、市場が完全にランダムウォークではないことを示すことができます。
それがどの程度ランダムウォークから逸脱しているかは、研究の内容やその結果によるところが大きいですが、市場が完全にランダムウォークでないことを示す証拠は存在するのです456。
まとめ
現実の市場は常に完全に効率的であるわけではなく、また価格の動きが完全にランダムであるわけでもありません。
最も大事なのは、ランダムに見える市場の中でどうやって収益を得ることができる戦略を立てるかです。
市場に潜む”ランダムではない”部分を見つけよう!