マイクロ法人設立は単なる「節税テクニック」だと思ってた。でも本質はそこではなく、法人と個人の会計やキャッシュフローを連結、最適化し国家を道具として利用するための生存戦略。これこそマイクロ法人設立の本質でした。
橘玲さん著作の「新・貧乏はお金持ち」はマイクロ法人を設立し、個人と法人の2つの人格の会計を上手くコントロールし貧乏から脱却する方法を教えてくれます。
この記事では、「新・貧乏はお金持ち」を読んで個人的に気になったポイントをいくつか厳選してご紹介していきたいと思います。
法人化はお金持ちへの第一歩
サラリーマンはファイナンシャルリテラシーが低い?
サラリーマンは税務や会計、ファイナンス(資金調達)といった、経済活動の最も大事な部分を、勤めている会社に委託することで仕事に専念できているのだけど、その弊害がファイナンシャルリテラシーの低下です。
この資本主義社会を生き抜くために必須技術であるはずのファイナンシャルリテラシーが低下した結果、税金や保険料を余分に支払うことになり生活が苦しくなってしまっているんですね。
マイクロ法人の運営は、ファイナンシャルリテラシーの底上げを行い、貧乏を脱却しお金持ちになるための第一歩です。
人は生き延びるためなら、法の許す範囲でなにをしてもいい?
マイクロ法人は制度の歪みを活用し、利益を得るような行動です。
日本ではお金稼ぎに対してネガティブな印象を持たれがちで、裏技的なイメージがあるマイクロ法人もはたから見たら良い印象を持たれないかもしれません。でも、本来は合法なら何をしてもいいはずです(もちろん倫理的な問題は残るけど)
少し強い言葉だけど、この理不尽な世界で生き抜くためには「法の許す範囲で経済的に合理的な行動をとる」覚悟を持たなければならないんですね。
法人になると個々の人的資本は問題にされなくなる
僕のような学歴に自信がない人にもマイクロ法人は大きなメリットとなります。
人的資本(学歴や職歴など)がマイナスに振れていると、初歩的な職業訓練を受けたところでそれを覆すことはできない。辛いけどこれが現実です。
でも、法人だとそれらは問題とはならなくケースがほとんどだ。例えば、法人と取引を始める際には相手の学歴や社長の年齢なんてあまり関係ないですよね?重要なのは実績や信頼関係です。
そういった面からも法人を設立し経済活動を行うメリットは大きい。
マイクロ法人で使えるお金を最大化する
マイクロ法人がなぜお金持ちにつながるのか見ていきましょう。
税務上の所得を最小化し、会計上の利益を最大化する
マイクロ法人の基本的な会計戦略は以下のようになります
- マイクロ法人と個人(家計)で税務上の所得をできるだけ減らす
- マイクロ法人もしくは個人(家計)で財務上の利益を計上する
- このようにして生まれた財務上の利益を投資する
- 投資収益も工夫して非課税化する
- 得た利益をさらに投資に回す
このように、会計を上手く操作し投資収益を積み上げることで貧乏からの脱却が可能となる。
富を最大化するには、次の3つしか方法がない
シンプルだけど、個人であれ企業であれ、お金を増やす方法は次の3つしかない
- 売上(収益)を増やす
- 費用(コスト)を減らす
- 運用利回りを上げる
逆に言えば、これ以外で粉飾ではない”ほんとうの意味での利益”を増やすことはできない。僕たちは常に、これらが改善できるように経済活動を行う必要がある。
また、資金調達を行うことができれば、富が増えるスピードをさらに加速させることができる。
生き残るためのキャッシュフロー管理
事業とは資金を調達し、運用する投資の一種であるとすれば、資本コスト(調達金利)を上回る利益を生み出すよう尽力しなくてはならない。
倒産や自己破産を避けるためのポイント
買掛金より売掛金が大きくなってしまうとキャッシュフローはマイナスになる。このような状態だと、入金より先に現金が出ていくから支払いができず、事業は破綻してしまう。
この資金のギャップを埋めるために必要なのが運転資金である。そしてその資金繰りこそがすべての企業にとって必須のファイナンス技術である。
それを踏まえ、経済活動による破産を避けるために以下のポイントを意識する
- 買掛金よりも売掛金を多く持つ(現金で受け取り、つけで支払う)
- 固定資産より流動資産を保有する
- 資金調達は低利(低コスト)で余裕を持って借りておく
資金繰りを間違えると途端に苦しくなり、黒字倒産につながるので注意が必要だ。
まとめ 「この世界を生き抜くために必要4つの能力」
マイクロ法人はコストが掛かるし、「設立したら誰でもお金持ち!」といったような代物でもなく、次に紹介するファイナンシャルリテラシーを身に付け、法人と個人を上手く使って最適化するのが本来の目的だ。
- 会計の知識
- 税務と社会保険の知識
- 資金調達力
- 資産運用力
「会計の操作」で「税金と社会保険料を最小化」し、「資金調達」したお金を「運用」して利益を生み出す。その利益をさらに運用して複利でお金を増殖させる。
これを実現するためにもっとも最適なのがマイクロ法人というわけです。
ちなみに各ファクターは外部委託する事も可能だけど、記事内でも紹介したとおり自分で身につけておくべき技術だと思います。
今回ご紹介した「新・貧乏はお金持ち」の内容はお金持ちにとっての常識ではありますが、知らない人にとっては人生を変えるほどのインパクトを与える可能性のある書籍だと思います。
脱サラし法人化を目指す僕としても、まだまだ勉強不足を感じていますので、継続して勉強していきたいですね。

