こんにちは!当ブログのトレーディングコーチを務める「琴乃葉つむぎ」です!
今回は「移動平均乖離率」について、難しい専門用語を使わずにできるだけわかりやすく説明します。
平均価格から今、どのくらいブレいているのかを数値化したものだよ!
移動平均価格から、どのくらい乖離(離れているか)を数値化、相場の過熱感を表すテクニカル指標が移動平均乖離率なんだ。
移動平均乖離率とは
移動平均乖離率とは、基本的には、特定の日の株価がその移動平均価格からどれくらい離れているかを示す指標です。
価格が平均価格よりも高ければ正の値を、平均価格よりも低ければ負の値を示します。
これにより、現在の価格が過去の平均価格に比べて適切か、高過ぎるか低すぎるかを判断することができます。
このような過熱感を示す指標のことを総称して「オシレーター」というんですよ。
移動平均乖離率の計算方法
移動平均乖離率の計算は以下の式で行われます。
基本的には現在価格を移動平均価格で引き、その結果を移動平均価格で割り、100を掛けてパーセンテージで表示します。
移動平均が分からない場合は、以下の記事でおさらいしておきましょう!
移動平均乖離率の使い方
移動平均乖離率は主に2つの方法で使われます。
売買シグナルとして
1つは、買い時または売り時のシグナルとして。
例えば、移動平均乖離率が非常に高い場合、価格が過去の平均価格から大きく逸脱していることを示し、その結果、価格が適正水準に戻る可能性があるため、売りのシグナルとなることがあります。
逆に、移動平均乖離率が非常に低い場合、それは価格が過去の平均価格よりも大きく低下していることを示し、その結果、価格が適正水準に戻る可能性があるため、買いのシグナルとなることがあります。
相場の過熱感を認識する
もう1つの使い方は、市場の買われ過ぎ(OverBought)または売られ過ぎ(OverSold)状態を識別するためです。
移動平均乖離率が特定の閾値を超えると、市場が過熱状態にあると見なされ、反対の動きが期待されます。
移動平均乖離率の読み方
移動平均乖離率はパーセンテージで表されます。
正の値は現在価格が移動平均価格よりも高いことを示し、逆に負の値は現在価格が移動平均価格よりも低いことを示します。
移動平均乖離率が0に近い場合、現在価格は過去の平均価格とほぼ同じであることを示します。
大きな正の値(例えば、+10%)は、価格が移動平均から大きく離れていて、株が買われ過ぎ(OverBought)の可能性があることを示しています。
大きな負の値(例えば、-10%)は、価格が移動平均から大きく離れていて、株が売られ過ぎ(OverSold)の可能性があることを示しています。
移動平均乖離率を用いたトレンド分析
移動平均乖離率は、トレンドの強さや変化も識別するのに役立ちます。
例えば、移動平均乖離率が上昇し続けている場合、これは強い上昇トレンドを示す可能性があります。
また、移動平均乖離率が下降し始めた場合、これはトレンドが弱まっているか、あるいは逆転する可能性があることを示すかもしれません。
移動平均乖離率を用いた戦略
投資戦略としては、例えば移動平均乖離率が特定の高い閾値(例えば+10%)を超えたときに売り、特定の低い閾値(例えば-10%)を下回ったときに買う、といった戦略があります。
この戦略の目的は、価格が適正水準に戻るという平均回帰の原理を利用することです。
ただし、この戦略は市場がレンジ相場(上下に振れるが大きなトレンドはない相場)のときに最も効果的です。
移動平均乖離率と他のテクニカル指標の組み合わせ
移動平均乖離率は他のテクニカル指標と組み合わせて使用することで、さらに強力なトレーディングツールとなります。
例えば、RSI(相対強弱指数)やMACD(移動平均収束拡散法)などのオシレーターと組み合わせて、エントリーとエグジットのシグナルを補完したり、フィルタリングしたりすることが可能です。
移動平均乖離率のメリットとデメリット
移動平均乖離率には様々なメリットがあります。
例えば、単純に現在の価格が過去の平均価格に比べてどれだけ高いか低いかを素早く理解することができます。
また、買いすぎや売りすぎの状態を識別するのに役立つため、潜在的なリバーサル(価格反転)のポイントを見つけるのに便利です。
しかし、移動平均乖離率にはデメリットも存在します。
特に、トレンドが強い相場では、移動平均乖離率が長期間高い値(または低い値)を示し続ける可能性があります。
これは「偽のシグナル」を引き起こす可能性があり、早すぎるエグジットや遅すぎるエントリーを促す可能性があります。
移動平均乖離率とリスク管理
移動平均乖離率はリスク管理ツールとしても役立ちます。
例えば、移動平均乖離率が特定の高い値を示し続ける場合、これはポジションのサイズを小さくするか、または完全に閉じるべきという警告信号となり得ます。
移動平均乖離率とボリンジャーバンドの組み合わせ
移動平均乖離率とボリンジャーバンドを組み合わせることも可能です。
ボリンジャーバンドは価格のボラティリティ(変動性)を捉えるツールで、移動平均乖離率が大きくなった際にボリンジャーバンドが拡大することは、市場の過熱を示す強力なシグナルとなります。
移動平均乖離率とRSIの組み合わせ
移動平均乖離率とRSI(相対強弱指数)を組み合わせることもあります。
RSIが70を超えるとオーバーボート(買われ過ぎ)の状態、30を下回るとオーバーソールド(売られ過ぎ)の状態を示すため、これらの指標が一致したときは特に強力なトレードシグナルとなる可能性があります。
移動平均乖離率とMACDの組み合わせ
移動平均乖離率はMACD(移動平均収束拡散法)と組み合わせても使われます。
MACDが上昇中で移動平均乖離率が高い場合は強気のシグナル、MACDが下降中で移動平均乖離率が低い場合は弱気のシグナルとなります。
移動平均乖離率の適用市場
移動平均乖離率は株式市場だけでなく、為替市場や仮想通貨市場など、さまざまな市場で活用できます。
市場の性質やトレーダーの投資スタイルにより適応可能です。
ただし、どの市場でも、移動平均乖離率は他の指標と組み合わせて用いられることが多いです。
まとめ
お疲れさまでした!以上が、移動平均乖離率の基本的な理解と活用方法についてです。
移動平均乖離率は、市場の過熱感を示すにはもってこいのテクニカル指標となります!
ただし、単体では使いづらいので、他のテクニカル分析と組み合わせてる変わるケースが多いですね!
うまく使いこなして、常勝トレーダーを目指しましょう!