こんにちは!当ブログのトレーディングコーチを務める「琴乃葉つむぎ」です!
投資の世界は一見複雑で、難しそうな用語や手法がたくさん出てきますよね。
でも大丈夫、一緒に一つずつ理解していけば怖くないんです。
今日はその中でもよく耳にする“移動平均線“について、初心者の方でも理解できるように解説していきます。
移動平均線っていうのは、過去の価格からトレンドを判定する統計的なテクニカル指標だよ!
移動平均はあらゆるテクニカル分析手法のなかで最も有効かつ有名で、幅広く活用されているとっても重要な指標なんです!
移動平均線とは?
まず始めに、移動平均線とは何かを理解するところから始めましょう!
移動平均線とは、株価や為替レートなどの価格の変動を滑らかにするための指標です。
具体的には、一定期間の平均価格を計算し、それを連続的に繋げた線のことを言います。
価格の変動を滑らかにすることで値動きのノイズを減らし、本来の値動きを可視化することができるのです。
そうすることで、今が上昇中なのか下落中なのかトレンドが見やすくなるんです。
計算方法がシンプルで検証も簡単な為、数多く存在するトレンド追いかけ型のトレードシステムのほとんどが移動平均線を基礎として採用されているんですよ。
移動平均線の見方
前述したように移動平均線は価格のトレンドを捉えるためのツールです。
見方はとても簡単です。
- 移動平均線が上昇しているときは、価格のトレンドも上昇している
- 逆に移動平均線が下降しているときは、価格のトレンドも下降している
でも、単純に移動平均線の上昇や下降だけを見ても、全ての情報を得られるわけじゃないんだ。
だから、以下のようなポイントも一緒に見てみるといいですよ。
価格と移動平均線の関係
価格が移動平均線の上にあるか下にあるかで、市場の雰囲気を感じ取ることができそうですね。
価格が移動平均線より上にあるときは、強気の兆しと見られがち。
逆に、価格が移動平均線より下にあるときは、弱気の兆しと見られることが多いんです。
移動平均線のクロス
短期の移動平均線と長期の移動平均線がクロスするとき、これは重要なシグナルとなることがあります。
- 短期の移動平均線が長期の移動平均線を上回るとき(ゴールデンクロス)、これから価格が上昇する可能性があると見られることが多い。
- 逆に、短期の移動平均線が長期の移動平均線を下回るとき(デッドクロス)、これから価格が下降する可能性があると見られることが多いですね。
移動平均線の角度
移動平均線が急激に上昇または下降しているとき、これは価格の動きが強いことを示しています。
このようなときは、価格のトレンドが強力であると言えそうですね。
色々な要素と組み合わせやすいのは移動平均線の良いところですね!
このように他の要素と一緒に見ることで、移動平均線からより多くの情報を引き出すことができます。
でも、移動平均線はあくまで一つの指標だから、他の分析ツールや情報と一緒に使うことが大切だよ。
移動平均線の計算方法
移動平均線の計算方法はシンプルで、選択した期間(例えば5日や25日など)の価格を全て足し合わせ、その期間の日数で割ることで求めます。
期間が長いほど、価格の変動が平滑化され、より長期的なトレンドを捉えることができます。
しかし、現在存在するほぼすべてのチャートソフトには移動平均線を表示する機能がついているので、自分で計算をする必要はないので安心してくださいね!
単純移動平均線(SMA)と指数移動平均線(EMA)、加重移動平均線(WMA)
移動平均線にはいくつかの種類があります。
最も一般的なのが単純移動平均線(SMA)ですが、さらに感度を上げるために指数移動平均線(EMA)や、特定の期間を重視する加重移動平均線(WMA)なども存在します。
これらはそれぞれ計算方法が異なり、異なる特性を持っていますのでそれぞれ見ていきましょう。
単純移動平均線(SMA)
まずは単純移動平均線(SMA)について解説です。
SMAは、過去の特定の期間(例えば20日間や50日間など)の価格をすべて等しく扱って、その平均を計算します。
計算方法はとってもシンプルで、選んだ期間の価格をすべて足してから、その日数で割るだけ。
SMAは価格の基本的なトレンドを見るのに役立つけど、新しい情報には反応が遅いという欠点があるんですね。
1年前の価格よりも昨日の価格の方が当然重要なのは言うまでもありません。
加重移動平均線(WMA)
次に、「加重移動平均線(WMA)」について見てみよう。
WMAはSMAとは違って、新しい価格情報により高い重みを置いて(より大きな意味を持たせて)計算されるんです。
つまりWMAは、最近の価格変動により敏感に反応するということです。
これによって欠点であった、最近の価格に重きをおけていないという問題を解決しているんですね!
ただし、最新の価格変動に非常に敏感に反応するため、一時的な価格のノイズに対しては反応しやすいという弱点があるんだ。
指数移動平均線(EMA)
最後に、「指数移動平均線(EMA)」について説明するね。
EMAも、最新の価格情報に重みを置く「最新のデータほど重視する」タイプの移動平均線だよ。その計算方法は少し複雑だけど、その分SMAやWMAよりも洗練された平均法だと言えます!
具体的な計算方法を簡単に見てみよう。例として今日の価格と昨日のEMAを使って計算してみましょう!
計算式はこんな感じ。
このスムージング(平滑化)定数が、新しい価格情報にどれだけ重みを置くかを決めるんだ。
この計算方法のおかげで、EMAは価格の変動にすぐに反応できるんです。だから、市場が急速に変化しているときや、短期的なトレンドを探すときに特に役立ちます。
ただし、WMAと同様に新しい情報にすぐに反応する分、価格の一時的な変動(ノイズ)にも反応しやすいという特性もあるんだ。
だから、EMAを使うときはその点を注意しながら、他の指標と組み合わせて使うと良いですね。
自分の戦略にあった移動平均線を選ぶのが大事なんです
これらの移動平均線はそれぞれ特性が違うから、どれを使うかは自分の投資スタイルや目的によります。
例えば、長期的なトレンドを見たいならSMAが、短期的なトレンド変化を追いたいならWMAやEMAが適しているかもしれませんね。
どの移動平均線を使うかは、試行錯誤しながら自分に合ったものを見つけていきましょう!
短期と長期の2本移動平均線の活用方法
2本の移動平均線を使うと、より深い情報を得られます。
短期(例えば5日間)と長期(例えば25日間)の移動平均線を並行して描くと、短期の動きが長期の動きをどのように超えているかを視覚的に理解できます。
そして、この2本がどのような位置関係であるかを見ることで、様々な分析をすることができます。
移動平均線のシグナル
移動平均線から得られるシグナルには、主に”クロス”と呼ばれる現象があります。
そして、短期の移動平均線と長期の移動平均線がクロスするとき、これは重要なシグナルとなることがあります。
クロスにはゴールデンクロスと、デッドクロスがあります。
これらはそれぞれ、価格の上昇トレンドや下降トレンドの開始を示す強力なシグナルとされているんですよ。
ゴールデンクロス
ゴールデンクロスは、短期の移動平均線が長期の移動平均線を上回ったときのことを指します。
これは一般的に、これから価格が上昇する可能性があると見られることが多い。
短期の移動平均線が上昇して長期の移動平均線を越えることは、最近の価格の動きが長期的な価格の動きよりも強いということを示しているからです。
デッドクロス
逆に、デッドクロスは短期の移動平均線が長期の移動平均線を下回ったときのことを指します。
これは一般的に、これから価格が下降する可能性があると見られることが多いですね。
短期の移動平均線が下降して長期の移動平均線を下回ることは、最近の価格の動きが長期的な価格の動きよりも弱いということを示しているからです。
クロスは多くの人が意識するポイントなんです
移動平均線の応用
移動平均線は、そのまま使うだけでなく、他の指標と組み合わせて使うこともあります。
たとえばボリンジャーバンドは、移動平均線を中心に価格の波動幅を示し、価格の高低を判断するのに役立ちます。
どの期間の移動平均線が良いのか
移動平均線の期間を選ぶには、トレードの目的とスタイルによって決まります。
短期的な取引を考えているなら、短い期間(例えば5日間や10日間)の移動平均線が有用でしょう。
一方、中長期的な投資を考えているなら、より長い期間(例えば50日間や200日間)の移動平均線が役立ちそうですね。
各自の投資戦略に合わせて、適切な期間を選びましょうね。
移動平均線のメリットとデメリット
移動平均線の一番のメリットは、価格の大きな流れ、つまりトレンドを見るのに役立つということです。
また、初心者でも理解しやすいのも魅力です。
一方で、デメリットとしては、価格の先行きを予想するものではないため、時には誤ったシグナルを出すことがある点です。
また、価格の変動が激しいときは設定によっては反応が遅れることもあります。
まとめ
お疲れさまでした!以上が移動平均線についての基本的な知識です。
移動平均線はシンプルだけど、洗練されており多くのシステムに採用されています。
これは多くの人が移動平均線を見ながらトレードしているという事でもあります。
簡単だけど奥が深いので深堀してみるのもオススメです!