自分の場合、「誤発注」によって損失を被ることが結構多い。
先日も手持ちの指標から上乖離している銘柄を見つけ、絶好のショートタイミングだと思い意気揚々と売り注文を出したのだけれど、誤って買い注文を出してしまい、どうするか悩みとろとろと捌いているうち価格は予想通り下落し本来勝っているトレードで損失を出してしまうことになった。
僕だけかもしれないけど、手動でトレードをやっているとこのような凡ミスや誤発注はよく起きる。
このままでは三流トレーダーから抜け出せない!!ということで、今回徹底的に考察してその対策をしようと思い立った。
まずは、誤発注にはどんなパターンがあるのかリスト化し、なぜ起きてしまうのか検討した上で誤発注しようがないトレード環境構築を考えていく。
管理人「誤発注のパターン認識」→「原因解析」→「対策」の順で考えていきます
誤発注のパターン
自分が過去にやったことがある、やりそうな誤発注パターンをリストアップしてみた。
- ロング・ショートの方向間違い
- サイズの桁間違い
- 発注価格間違い
- 成行きと指値間違い
- 設定レバレッジの間違い
- 取引する銘柄間違い
- 利食い時に指値と逆指値を間違う
- 多重発注
- 発注アカウント間違い
- 現物と先物間違い
- 全決済誤クリック
- USD数なのかBTC数なのかの単位間違い
- 流動性確認ミス
- スリッページ設定ミス
- スマホトレードによるミス
- 注文したと思ったらできていなかった
どうだろう。どれもトレーダーあるあるだと思う。
誤発注はなぜ起きるのか
ここからは「なぜそうなったのか」その原因を思いつく限り書き出してみる。
- 集中力不足
- ながら作業による不注意
- 確認不足
- 取引所ごとの仕様差の理解不足
- 通信環境
- UIが自分に合っていない
- リスク見積りミス
- 焦り、苛立ちなど感情的な要因
- 疲労や体調不良・睡眠不足による認知機能低下
- ルールの曖昧なトレード
- 時間的プレッシャー
- 手癖による誤クリック
- 記憶違い
- 鉄火場時の混乱
- 取引所ごとにUIが異なる
- デバイスごとにUIが異なる
発注ミスをしない仕組みを構築する
発注ミスのほとんどは人為的なエラーなので、「発注前に確認する!」という安直な対策では、結局「確認ミス」が発生するだけで、対策としては何の効果もないことが分かる。
そもそも人間の脳はミスをするようにできているので、「気をつける」や「確認する」といった精神論ではなんの解決策にもならないのである。
もっと構造的にミスをしようがない環境構築する必要がある。
誤発注原因のマッピング
前述したように単に「集中力不足でした」「確認不足でした」で終わらせると何も変わらないので、自分でコントロールできるポイントごとに原因を4つに分解してみた。
- 身体的・作業スタイルによる要因
- 感情や認知能力などの内面的要因
- スキル・プロセスによる要因
- 環境や設備などの外部要因
各原因をマッピングしていくと以下のようになる。


次の章ではいよいよマッピングした各要因に対してできるだけ「何回も確認する!」などといった根性論をできるだけ排除し、強制力のある構造的な解決策やルールを提案していく。
【外部要因】への対策
まずはもっとも対策しやすい外部要因から考える。
トレード道具にはお金をかける
通信環境や入力デバイスの不具合は「お金をかけて良いものを使う」で解決できてしまう。キーボードやマウス、テンキーなどの入力デバイスはケチらず投資だと思い、信頼性の高い比較的新しいものを使うように心掛けよう。
発注はメインデバイス(自分の場合はPC)で行い、サブ端末での突発的なトレードは極力しない
オーダーの発注はできるだけ使い慣れたメインデバイスで行う事を心がける。自分の場合かもしれないけど外出先やスマホでの突発的なトレードは分析や考察が甘く、そもそもクソトレードになることが多い。
急激な動きはbotで対応しておく
急変動への対応は手動トレードではなく、botなどのシステムトレードで取るべきエッジだと思うので、日ごろから対応しておきたい。botで急変に対応しておくと、突発的なトレードも自然と回避できる。
スピードの重要度が高いイベントトレードでは、オーダーを分ける
イベント発表や急変動によるアービトラージなどでは、どうしても時間との戦いになる。このような時はまず、最小のサイズでオーダーを出し、間違ってないことを確認したうえで残りのロットを発注していく。
こうすることで、ミスしたときのダメージを最小限にすることができる
イベントが事前に分かっているときは徹底した事前準備で挑む
イベント時にバタバタしないように、事前に分かっている場合は「ロット数」、「価格」、「どうなったらエントリーするか」など準備しておくことで焦ってミスすることが減るだろう。
【内面的要因】への対策
内面的な要因はその時の感情に大きく左右されている
トレード前にエントリーの理由を復唱する
「なぜエントリーするのか?」「収益源はなにか?」など自問することで、一旦ブレーキがかかり冷静(混乱から回復する)になる時間を強制的に設けると同時に見込みのないトレードをしなくなる。
これで「FOMO」や「リベンジトレード」といった何のエッジも無いことが多いクソトレードを回避することができる。
理想は全てのトレード前にエントリー根拠をノートに書きだすことだが、口にするだけでも効果があると思う。
慣れ、過信、思い込みは確認するしかない
これらは構造的に防ぐことが難しく、現時点ではトレード執行のプロセスに「確認する」という作業を入れるしかないのかなと思っている。
一旦締め
長くなってきたのでここで一旦終了する。残りの要因に対する対策はまだまだ試行錯誤している途中なので、うまく言語化できたタイミングでまた書き残したい。



